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鳥人間コンテストの事故で脳脊髄液減少症になった話に思う
鳥人間コンテストの事故で脳脊髄液減少症になったとして読売テレビや大学、サークル関係者を提訴
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130622-00010001-jisin-soci

脳脊髄液減少症の症状は線維筋痛症の症状ととても似ているので、私の医院にお見えになる患者さんたちは、
脳脊髄液減少症の治療経験があることも珍しくありません。

学会でも、この二つの病気が実は同じものではないか、という疑問が出されたりするほど両者はよく似ています。

線維筋痛症の治療を専門にしている立場からこのニュースを見ると、気の毒な事故だなと思うだけでなく、考えさせられる点があります。

後遺症を負った川畑さんは
>今後の安全対策についてなど、私が満足する話し合いはできませんでした。
>私は、なぜこんな事故が起きてしまったのかを知りたかった。
>それに今後、二度と同じことが起こらないようにしたいと思ったんです
とコメントしているそうですが、訴訟にまで発展してしまった経過について
この病気の治療にかかわっている立場からすると、生々しく想像できる部分があるのです。

一番の行き違いは、事故のひどさと障害の重さの関係に関する認識のずれでしょう。

川畑さん側からすれば、ここまでひどい障害を負ってしまったのだからひどい事故だったに違いないという思いがあるのではないでしょうか。

一方、テレビ局やサークル側からすると、それほど危険なこととは認識していない、それほど重大な事故とは認識していないということがありそうです。

つまり川畑さん側は障害の重さから事故を考え、テレビ局・サークル側は行為の危険性の認識の観点から考えている、その両者の意識の違いによる争いが、川畑さんのコメントに表れていると思います。


脳脊髄液減少症も線維筋痛症も症状は本当に悲惨です。
ですから川畑さんが
>それに今後、二度と同じことが起こらないようにしたいと思ったんです
と願うのも、もっともなことです。

しかし、同時に脳脊髄液減少症の原因は明らかではない、ということも事実なのです。
ほんの少しの衝撃でも脳脊髄液減少症や線維筋痛症は置きます。
それどころか、思い当たるような原因がなくて起きることすらあります。

さらに、原因が明らかでないどころか、脳脊髄液減少症という病気の存在すら議論の対象となっているのです。
ですから、現状ではどのような対策を行えば予防できるのかは、誰にもわからないことです。


この問題は、基本的には医学の発展を待つ以外の解決法はないのです。
では、このような形の訴訟が医学の発展を促すのでしょうか?大いに疑問です。
法律的には、このようにしかならないのでしょうが、訴える相手が違うと思います。
法律には、かなり残念な限界があります。


医療訴訟を多く行うことが患者の受ける医療の質にどう影響するか、という研究がおこなわれています。

患者の権利法制定を生涯の仕事とした池永満弁護士は、私の敬愛する法律家ですが、
医療訴訟は、結果的には患者の幸せを増やすことにはならなかったという日米での調査を踏まえて
新しい形の患者運動である、患者の権利オンブズマンを立ち上げました。


川畑さんのケースでいえば、訴訟にエネルギーを使うより、
このような運動に力を入れるほうがご自分にとって有益ではなかろうかと、
部外者ながら思う次第です。




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テーマ:幸せに生きる - ジャンル:心と身体

未分類 | 12:21:37 | トラックバック(0) | コメント(2)

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